私の経験上、パチンコ・パチスロを本気で引退するためには、「辞めよう」とか「本気で引退しよう」という気持ちを抱いている程度では、まだまだ地獄から抜け出すことはできません。
なぜなら、「辞めよう」と「本気で引退しよう」という気持ちは、まだまだ打ち続ける予兆(サイン)でしかないからです。
「辞めよう・本気で引退しよう」=「本当は打ちたい」の裏返し
私が12年、パチンコ・パチスロを打ち続けた経験からいえば、ギャンブラーの「辞める」といった言葉は、ほぼ100%守られることがありません。
どういうことかといえば、こんな感じです。
「辞めよう」
→何のアツい演出もなしに3万円~5万円ストレート負け
→せっかくの休日が台無しになり、「辞めよう」と思う
→しかし、翌月には打っている
「本気で引退しよう」
→短期間20万円オーバーなどの大負けする
→とにかく連荘しないことが続く
→この生活が続けば破産すると思い「本気で引退しよう」と決意する
→数週間~数ヵ月は我慢する
→懐に余裕ができると「ちょっとくらい……」と思って、再発する
本サイトでは、何度も何度も何度も何度も……ひたすら繰り返していることですが、金銭的理由のみでパチンコ・パチスロを辞めようと思っても、まあ辞められません。
大負けした時以外に「辞めよう」と思わないということは、それすなわち、「パチンコ・パチスロを楽しんでいる」という大前提には変化がないことを意味します。
それはつまり、時間が経過して、お金や気持ちに余裕ができてくると、また、ふらっと打ちたくなってしまう、というわけです。
パチンコ・パチスロには誘惑が一杯
ひどい大負けを味わい、怒り狂い、私がどれだけ強固に「もう二度と打たない」と誓っても、パチンコ・パチスロには「再び打ちたくなってしまう誘惑」がいっぱいあります。
【パチンコ・パチスロを再発するたくさんの誘惑たち】
・駅中の広告
・街中のホール
・新台リリース
・興味ある台が新台
・予定のない休日に街ブラでホールを見かける
・ギャンブル友達からのお誘い
・なんか、ちょうど財布に余っている1万円がある
・飲み会が早く終わり、なんだかジャグラーを回したくなる
・設定台であれば勝ちやすいという事実がある
・youtube動画のバカ出し動画を観て、自分も真似したくなる
・アニメや漫画にハマり、それがパチンコ・パチスロになっていることを知る
・禁制中にパチンコ・パチスロでハマったアニメや漫画を観て、また打ちたくなる
・トイレや近道でホールに入り、つい気になる台が落ちていて拾ってしまう
・たまたま入ったホールで、ハイエナできそうな台が落ちていて拾ってしまう
・旅行先で開放的な気分になって、そのままのノリで打ってしまう
・旅行先で演者がよく来店する有名なホールを見つけて、ついつい打ってしまう
・競馬や麻雀、他のギャンブルで負けたついでにホールにも行ってしまう
・欲しい商品があり、その予算をギャンブルに使って、当たれば買う、負ければ我慢など謎のゲームを始める
・風俗に行こうと思い、風俗代をギャンブルに使って、当たれば行く、負ければ我慢など謎のゲームを始める
・その他、色々
この時、色んな誘惑があると書いていますが、しかし、実際のところ、根本的な問題は一つだけです。それは「結局のところ、なにかと理由をつけて、じつは自分自身が打ちたいと思ってしまっているだけ」ということです。
口では「辞めたい」と言いながら内心では「打ちたい」と思っている女々しさ
わかりやすい例を挙げるなら、「口説かれる女性」といったとこでしょうか。
夜、エッチをしたいなと思っている女性は、自分から「したい」とはあまり言わないことかと思います。そして、そういう女性は、「終電」や「飲み過ぎた」という状況を作ったり、もしくは男性側から「疲れたから休んでいきたい」や「もう少し一緒にいたい」などの誘いを受けるように仕向けていき、その結果「私は仕方なく行っただけ」と言いたいのです。
パチンコ・パチスロを再発する人も、ほとんどこれと同じことを繰り返します。
「自分では打ちたいとは思っていない。でも、色んな誘惑があったから、結果的にはつい打ってしまった。仕方のないことだった」などと、ほざきたいわけです。
この時、そもそも普通の感覚を持つ一般人からのツッコミは一つだけです。
「打ちたくないなら打たなきゃいいだけだろ。バカか?」
そう。
その通り。
パチンコ・パチスロの依存症になっている状態=バカなんです。
言い訳大好き、とにかく打ちたい、それが依存症
一つ、思い出して欲しいことがあります。
それは、「今日が最後だから」といって、上限金額を超えて打ちまくる現象、引退打法のことです。
そもそもの話なんですが……
「今日が最後だから打ち続ける」って、どういう理屈なんでしょう?
本当に「今日が最後」で、本気で「辞めたい」と思ったなら、それ以上の投資は辞めて、その場でホールを去って、さっさと帰宅する以外の選択肢はないはずです。
なのに、打ち続けてしまうわけです。そしてもちろん、今日だけで終わることはなくて、気づけば後日、必ずホールへ向かってしまっています。
まったくもって、謎の行動ばかりですよね。
しかし、これこそが依存症最大の特徴なのです。要するに、なんだかんだ言い訳しながら、結局はただ打ち続けたいだけなんです。
そもそも真剣に「辞めよう」と思ったなら「辞めよう」なんて連呼しない
私の経験上、どんなに「辞めたい」と思ったとしても、結局、その後に打ってしまった事実がある場合、どんな理由を言い訳にしようが、まだまだ心の底では「打ちたい」と思っている状態でしかありません。
内心、「打ちたい」と思っているからこそ、ちょっとした誘惑に負けて、ついぷらっとホールへ行ってしまうのです。
もし、真剣に「打ちたくない、もう辞めたい」と思っていれば、そんな誘惑など気にもならないし、仮に誘惑されかけても、全力で拒否するはずです。
先ほどの女性の例にしたって、「エッチをしたくない」と本気で思っている場合、どんな誘惑があっても、徹底的に振り払って、まっすぐ帰宅するかと思います。
これが、本気の「やりたくない」です。
唐突ですが、ここで、プロシュート兄貴の偉大なる言葉を借りたいと思います。
要するに、
→「辞めよう」なんて言葉は使う必要がない。
→「辞めよう」と心の中で思ったなら、その時スデに行動は終わっている。
→「辞めた」なら使ってもいい
ということです。
誘惑に負ける=まだまだ依存症の状態ということ
これから本気でパチンコ・パチスロを辞めたい方に、しっかり覚えておいて欲しいことが、
「誘惑されてどうしても打ちたくなる時がある」
↓
「自分自身はまだまだパチンコ・パチスロを楽しんでいる状態」
(辞めたいと思っているのは金銭的理由だけ)
ということです。
本気で引退をしたいのであれば、ここの認識をしっかり自覚しておくことが非常に重要となります。また、この認識は、本人に限らず、家族や恋人など、だれかのパチンコ・パチスロ依存症を改善したいと思っている人にも、しっかり認識しておいてほしいことです。
なぜかといえば、「どうしてパチンコ・パチスロを辞められないのか」といった根本的な理由を把握しておかないと、土台、辞めさせることはできないからです。