過去の栄光を求めるように「大勝ちの瞬間」を味わうために止まらない投資

引退体験談

パチンコ・パチスロを辞められない最大の理由は何かといえば、「勝てば連荘して楽しんでお金も増える」という魅力でしょう。

そして、この瞬間を追い求め続けてしまうがために、パチンコ・パチスロを打ち続けてしまいます。

パチンコ・パチスロ最大の魅力は「遊んでお金をもらえる大勝ち」

ホールへ足を運ぶお客さんの大半は、「大勝ち」の瞬間を求めて遊戯をしているかと思います。

もちろん好きな台があるから打ちたいという人もいるとは思いますが、しかし、だからといって大敗したいわけはなく、少なからず「できればプラスになって終わりたい」という、勝ちへの欲求は心の中にあるはずです。

そして、だからこそパチンコ・パチスロは辞められないのです。

大勝ちの快楽は強烈。だから脳が忘れない

一度、「大勝ち」の経験を味わってしまうと、脳はそのことを強烈に記憶します。そして、「キッカケさえ掴めれば逆転できる」というクセを身につけてしまうようになります。

また、射幸性の高い台だと、一回の大当たりにおける出玉率に夢があり、数万円程度の投資は当たり前みたいな仕様になっているので、なかなか投資が止まりません。

たとえば、私がハマっていた時期は5号機時代がメインなのですが、パチンコでいえば、MAXスペック。パチスロでいえば、AT2.7枚~3枚の出玉性能のある台で、いずれも射幸性の高いものでした。

3万円~5万円程度の投資は当たり前ですし、一度の大当たりから連荘をうまくさせれば、パチンコなら1万発~2万発、パチスロなら2,000~3,000枚の出玉くらいはわりとありえる話でした。

さらに、すさまじい連荘や上乗せをしていって、通称「台が壊れる」という状態になれば、パチンコなら3万発~7万発、パチスロなら万枚以上という光景も、当時は普通にありえることでした。

そのため、そういった射幸性の高い台であれば、10万円負けに近いボロボロの状態からでも十分にプラス収支に持っていける可能性があるので、多くの人が投資を止められないのです。

ヤルヲさんの実戦動画で、まさにそういったシーンがありました。隣に座っていた一般人の方が、10万円負けの厳しい状態からでも投資を止めることなく続けて、逆転勝ちを達成したのです。

ただ、気をつけて欲しいことは、これはあくまで結果論ということです。

当然ながら、そのままマイナスになっていた可能性だってありますし、現実には、そのままマイナスになるケースのほうが圧倒的に多いでしょう。

そして、これがパチンコ・パチスロの恐い部分になります。なにせ、こういった大勝ちの快楽、経験をしてしまうと、「いくら負けていようが一度のキッカケさえ掴めば大逆転は起こせる」という考えになるので、投資のヤメ時がどんどん分からなくなっていくのです。(投資の上限突破になっていきます。)

「一回吹けば……」の誘惑は非常に強力で、投資が止まらなくなる

パチンコ・パチスロは、一度の契機をうまくモノにすれば、ありえないくらいの出玉に繋がることがあります。だから、パチンコ・パチスロにハマっている人や知識のある人は、ひたすらにブン回すことをします。

「ワンチャン、ひっかけることさえできれば……」

という誘惑は、非常に強烈なものです。

そのため、投資の上限金額を過ぎても打ち続けることを止められず、また、ちょっとした出玉程度では「まだまだ!」などと意気込んで、さらに打ち続けてしまい、追加投資などを重ねて、だんだん「ヤメドキ」が分からなくなって大敗する、ということはパチンコ・パチスロあるあるの話です。

そして繰り返しになりますが、これが一番恐ろしい点になります。パチンコ・パチスロの投資は、負けていれば負けているほど、ヤメられなくなるのです。

なにしろ、途中で離席すれば他の人にカマを掘られてしまう気がしますし、このまま続ければ逆転だってあり得るから諦めたら負けだ、という気持ちにもなって、辞めることができない状態になってしまうのです。

そのため、最初は、

「一万円だけで遊ぼう」

と思っていたものが、

「まあ三万円くらいは入れないと何も起きないよな」

となり、

「5万まで。5万で何も起きなければ、今日はもう辞めよう……」

と考えるのですが、しかし、5万円を超えると、もう頭の中は真っ赤になっていますので、

「当たるまで打ち続けてやる」

と燃え上がり、そこで単発の大当たりでも引こうものなら

「……連荘するまでやめない……」

と、静かな殺人鬼のような形相になって暴走し、単発分の出玉は秒で溶かし、

「ワンチャン。ワンチャンさえ引っかければ……」

そんな祈りにも近い気持ちで、財布の諭吉はほとんど紙切れ同然の扱いとなって、千円札を入れるような感覚で、次々にサンドへ突っ込んでいき……

結果、大逆転すれば、当然ながら、パチンコ・パチスロへの依存を強めますし、大敗した場合は、「今度こそ爆発させてやる。覚えてやがれ」という強気な方向で依存を強めるか、もしくは「もう辞めよう。これ以上は身を滅ぼす」と弱気になり、一時的に引退をするのですが、しかし、禁制生活のストレスに負けると、「ちょっとくらいなら……」と、再発して、これまたやはり、最終的にはどのルートをたどってもパチンコ・パチスロへの依存を強めることになります。

要するに、勝ち負けに関わらず、パチンコ・パチスロはやればやるほどドンドン依存症になってしまうわけです。

もちろん、このように燃えカス一直線の人生を歩いていれば、たまに真っ白な灰のようになって、「もうパチンコ・パチスロは辞めよう」と思う時もありますが、しかし、私の経験上、そういった想いを抱いている時ほど、まだまだ心の底では「パチンコ・パチスロのことを強く意識していて打ちたいと思っている状態」ですので、もちろん辞めることはできません。

続く!

ゴミクズ