私が初めて、「大負けからのプラス」を体験したのは、大学生当時のある日のことでした。
初めての大敗北。そして、大逆転
私が初めて大負けをした時は、同時に、初めての大逆転を達成した時でもありました。
その時の流れを、下記にまとめます。
夕方から友達と遊ぶ予定がある
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午前中~昼間がヒマである
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何の予定もなくて近所のホールをぷらっと見たら打ちたいアニメの新台が空いていた
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ついつい打ち始める
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すぐに1万円が溶けるも、「新台だから」、「原作愛」、「他の客に席を譲りたくない」という理由で続行
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1時間ちょっとで、あっという間に上限金額3万円が溶ける。
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待ち合わせ時間まで余裕はあり、「まだ打てる…ッ!頑張れるッ!!」など、どこぞの響みたいな闘志を燃やし、これまでに超えたことのない禁断のリミット金額を超えて、続行。
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「連荘すればすぐに取り戻せる」、「こんな気持ちでは友達と気持ちよく遊べない!」なんてことを考えながら、顔を真っ赤にして打ち続ける。
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4万円、5万円と、あっという間に溶けていき、だんだんと怒りが風化して、涙目になってくる。
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7万円目を投入し、ようやく初当たり。そして、お約束のド単発。
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バイト代2ヶ月分が一瞬でパァになり、もはや友達と遊ぶテンションではなくなる
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廃人同様の死んだ目つきで、「もう、パチンコ・パチスロなんて辞めよう」と考えた矢先、ちらっと視界に映った、今までに一度も手を出したことのなかった話題の新台「牙狼」が目に入り、パッキーに残った数千円で、「これが最後だから」と謎の言い訳をしながら着席
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お座りしてすぐに、まさかの心滅全回転
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たった500円で確変の魔戒ラッシュへ突入。
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オーオーオオオオオー! オーオーオオオオオー! オーオーオオオオオー! オーオーオオオオオー!
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ま さ か の 大 逆 転
このような展開は、パチンコ・パチスロ打ちなら、ほとんどの方が経験したことあると思います。
これぞ、脳汁、超快感。
ある意味、パチンコ・パチスロの醍醐味といっても良いでしょう。
興奮と恐怖のシーソーゲーム
大逆転した後はもちろん即ヤメして、夕方の友人との約束にも間に合い、結果的には、交遊費は浮いて、ちょっとしたお小遣いまでもらえたので、気分は最高でした。
遊戯中には「辞めよう」と思って凹んでいた精神でしたが、それもすっかり「楽しさ」で上書きされてしまい、しかし、それでも一時は6万円以上をぶっこんだ時の恐怖も残っており……という感じで、どっちつかずのシーソーゲームな考えになっている中、
「もう当分、パチンコ・パチスロは封印しよう。お腹一杯だし、さすがにこういう一日が続くと耐えられない」
という結論に至り、ゆっくりと就寝しました。
・・・。
・・・。
・・・。
もちろん、これで引退などするわけがありません。
恐怖よりも興奮が勝るのがパチンコ・パチスロの魔力
私は、最初の大負け大逆転の日から一ヵ月もしないうちに打ち始めていました。
当然ながら、上限金額の境目もだんだんとブレていくようになり、「いくら投資しても、とにかく爆発させて出玉さえ出して勝てば問題ない」という愚かな考えを抱き出して、ドンドンハマっていくようになったのです。
そして、これこそが完全なる地獄の始まりです。
当時の私はまったく気づいていないのですが、今の私なら断言できることが、
「おまえはすでに死んでいる」(依存症になっている)
ということです。
また、パチンコ・パチスロの恐ろしいところは、まだまだ、たくさん抜け出せなくなる仕掛けがたくさんある点です。とくに、根の深くなる問題が、ギャンブル友達の存在です。