パチンコ・パチスロを打っていて、夜の店も一緒にハマっている人は、そんなに多くはないかもしれませんし、少なくもないのかもしれません。
ただ、全体の数はどうであれ、私も一時期、夜の店と一緒にハマっていたタイプの人間です。そして、これがなぜいけないかというと、「パチンコ・パチスロの遊びがさらに楽しくなってしまう」のと「浪費がさらに加速するから」です。
夜の店はギャンブルの射幸心をさらに高めてしまう
風俗・夜の店は、パチンコ・パチスロの射幸性をさらに高めやすい遊びと、私は思っています。
どういうことかというと、まず、パチンコ・パチスロに大勝ちした時は、「その勝利の快感具合をさらに倍増させてしまう」ということがあります。
具体例として、私の体験談を紹介します。
【1】一人で大勝ちケース
パチンコ・パチスロに大勝ち
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たくさんプラスになったので風俗、夜の店へ
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す ご く 楽 し い (F E V E R !)
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無料でイケたことに味をしめて、また繰り返すようになる。
(脳みそが超快感を記憶。必然、また繰り返したくなる)
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【2】友人と大勝ちケース
ノリ打ちでパチンコ・パチスロに大勝ち
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たくさんプラスになったので風俗、夜の店へ
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す ご く 楽 し い (F E V E R !)
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友人同士でトークも盛り上がり、謎の連帯感・同志感が発生
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お互いに最高に楽しかった思い出を共有・シェアし、これ以上の遊びはないってくらいの快楽を記憶し、また繰り返すようになる。
(脳みそが超快感を記憶。必然、また繰り返したくなる)
このように、パチンコ・パチスロと夜の店がセットになってしまうと、大勝した時の記憶が「最高に楽しい思い出」となって、また同じことを再現したいという欲求が強まってしまうのです。また、仮に夜の店がハズレだったとしても、大勝ちをしているので気にならず、反省の色は全くナシです。
夜の店は負け金額も加速させる
パチンコ・パチスロと夜の店に行くことがセットになってくると、今度は大負けした時に、こんな感じの現象も起きてきます。
【3】一人で大負けケース
パチンコ・パチスロで大負け
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ストレスがハンパない
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このままでは明日を迎えられない
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負けた分際にもかかわらず、風俗へ駆け込んでしまう
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【4】友人と大負けケース
ノリ打ちでパチンコ・パチスロに大負け
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ストレスがハンパない
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どちらか一方が行くぞ!と言い出すと、もう止まらない
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負けた分際にもかかわらず、風俗へ駆け込んでしまう
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同じクズの遊びをしたことで、謎の連帯感・同志感が発生(なんなら負けを楽しいとも思い始める。)
このように、夜の店がセットになって末期症状になってくると、「勝っても負けても風俗」みたいになってしまい、とにかくお金がものすごい勢いで減ってしまうのです。
また、上記のような大負け展開の場合、夜の遊びに使うお金を、パチンコ・パチスロの負け費用の中に勘定して考えるようになります。
たとえば、ホールで6万円負けていて、夜の店代が2万円だとしたら、「パチンコ・パチスロで8万円負けだったところをオマケで夜の店で遊べた」みたいな思い込み・言い聞かせを始めるのです。
通常、お金が無い人は、夜の店で2万円を使って遊ぼうとは思いません。
しかし、パチンコ・パチスロによって6万円も溶かしていると、「6万円も8万円も大して変わりはしない」と金銭感覚が狂い出し、また、「あと2万円使っても、どうせ台は連荘しなかった。その分、夜の店で遊べたのだから良い思いができた!」など、超ご都合主義の脳内変換を始めます。
そして、夜のお店でスッキリとストレス解消し、しばらく時間が経過した日の朝、とても清々しい気分で目覚めて、
「さ~て、リベンジかますぞ★」
などと、クズなことを考えるのです。
パチンコ・パチスロは金銭感覚を大きく狂わせる
本来、夜の遊びの料金は高額なものです。金額はピンキリですが、普通の庶民であれば、1~2万円であっても、それなりに大金です。
しかし、これが不思議なことに、パチンコ・パチスロの大勝ちや大負けの後だと、「なんだか大したことのない金額(サンドに諭吉を二回入れるだけの金額でしょ? 万発出せばすぐに返せる金額でしょ?)」みたいな感覚となってしまいます。
そして、パチンコ・パチスロと風俗がセットの出費となってしまうと、みるみるうちに、お金が飛んでいくようになります。
こうなると、もう地獄の底です。末期症状といってもいいでしょう。
ですので、ホールでの遊びと、夜の店での遊びが混合するようになってしまうと、マジでお金が高速で溶けていくようになりますので、本当に気をつけて下さい。
ギャンブルと夜の店が混合してからの引退は大変
私の体験談から言えることは、夜の店にもズブズブハマった状態から、パチンコ・パチスロを辞めるには、相当の覚悟(強い意志)が必要となる、ということです。
なぜなら、パチンコ・パチスロも夜の店も、どちらも最高に楽しいからです。おそらく、お金の上限さえなければ、どちらも辞めようと思う人はあまりいないのかもしません。
引退の第一歩は、収支を細かく記録すること
とりあえず経験者の私から言える対策方法は、後半の第5章から書いていますが、「記録をしっかりすべてつけておくこと」です。これは、パチンコ・パチスロの収支はもちろん、パチンコ・パチスロが関係して散財したことは、一式メモしておく、ということです。(要するに、家計簿をつける。)
なぜ記録が大事かというと、「負け」を一時の感情だけで片付けてしまうと、時間が経過した時にそのことを忘れてしまい、永遠と同じことを繰り返すためです。
パチンコ・パチスロを辞めた多くの人のきっかけは「数年~十数年打って、トータルで●●●万円負けた。もうこれ以上は本当に不毛だし人生終わるから本気で辞めよう」というパターンです。
つまり、「本気で辞める」という考えを起こすためには、そのきっかけとして、自分でもドン引きするくらいの統計データ(負け金額を明確に示すデータ)が必要になる、ということです。
これは逆に言うと、パチンコ・パチスロにドハマリしている人は、記録を取ってデータをきちんと見直さない限り、パチンコ・パチスロを辞めることは難しいということでもあります。
ですので、これまでにまったく記録をつけていなくて、「辞めたい」と思っている人は、まずは「これまでの負け金額」がしっかり分かるように、データを整理することが大事です。(もしくは、これからきちんと記録していくことが大事。)
私は12年、パチンコ・パチスロを続けてきて、7年目くらいからは、数万円以上の負けを味わう度に、「もうパチンコ・パチスロは辞めなくては……」という思いを抱きながら打っていました。そして、「辞めよう」と思いながら、12年、なんだかんだでズルズルと打ち続けてしまいました。
これらの経験から断言できることは、負けた時しか辞めたいと考えない人は「パチンコ・パチスロを絶対に辞められない」ということです。