負けた時にしか「パチンコ・スロットを辞めよう」と思えないなら本気の引退は難しい

引退体験談

おそらく、パチンコ・パチスロを打つ人であれば、必ず1度以上は「辞めよう」と思ったことがあるかと思います。

そして、私の実体験からいって、こういった時の短絡的な「辞めよう」という思いだけで、そのまま綺麗に引退することはかなり難しいことです。

パチンコ・パチスロは「辞めよう」で「辞められない」

私は、今でこそ完全引退をしています。

しかし、これまでに「辞めよう」と思った回数はもちろん一回ではありません。

およそ数え切れないほどの回数分、「パチンコ・パチスロはもう辞めよう」と思い続けてきました。

そして、12年の苦しい期間を体験してみて分かったことは、ただ辞めようと思うだけの動機ではパチンコ・パチスロは絶対に辞められないということでした。

「辞めよう」と思うのは負ける時だけ

そもそも、みなさんはパチンコ・パチスロを辞めようと思うのは、どういう時でしょうか。

私の場合は、大体3~5万円以上の負けが発生したら「辞めたい」と思っていました。

そして、いよいよ涙目になってくると、こう決意を固めます。

「今日で引退。最終日だから華々しく投資しまくろう」

と。

「辞めよう」と思うと「今日が最終日」と決意して打ち込む悪いクセ

パチンコ・パチスロは「今日で引退」と思うと、「最後は華々しく」という精神になりやすく、なかば特攻隊のごとく、限界突破した金額をブチ込んで、徹底的に打ち尽くそうとします。

私はこれを「引退打法」と勝手に名付けています。

そして引退打法をすると、必ず「引退できない」という結果に終わります。

【引退打法で逆転した場合】
→数日~数週間もすれば打ち出す

【引退打法で大負けした場合】
→数週間~数ヵ月は辞める。でも、給与などで遊び金が溜まると、また打ち出す

要するに、引退打法とは、「引退するよするよ詐欺」というだけのことです。ただお金をぶっこみ続けるだけでは精神的に辛いので、「引退」という言い訳を作った上で、結局は投資を重ねるだけの養分行為なのです。

パチンコ・パチスロに負けて思う「辞めよう」の気持ちは本気でない

数々の引退打法を繰り返して、私が12年の中で悟ったことは、「一時の負けを理由にしたパチンコ・パチスロを辞めよう」は「本気の辞めようではない」ということです。

この時の心境をわかりやすく説明しますと、こんな感じです。

パチンコ・パチスロで負ける

引退しようと思う

この「引退しよう」は、「お金が減ってマズイから」という金銭的理由だけが問題なわけで、じつはパチンコ・パチスロ自体に飽きているわけではない。

パチンコ・パチスロ自体の楽しさに飽きていない=本当に引退しようとは考えていない(じつは連荘した時の楽しさには夢中のままなので、内心では、その時の楽しい瞬間を再現したい欲求を持ち続けている状態)

時間が経過して、給与やアルバイト代が入って懐に余裕が生まれると、金銭的理由の問題が解決する。そうなると、「今度こそは!」などと考えて、またパチンコ・パチスロを繰り返す。

以下、永遠にループ

私はこのような状態を引退メンヘラと名付けました。

そして、引退メンヘラはパチンコ・パチスロを永遠に辞められません。

なぜなら、引退メンヘラが「辞めよう」と思っている気持ちは、目先の金銭的欠乏だけが理由で生じている気持ちだからです。

この場合、パチンコ・パチスロの遊戯自体には楽しみを覚えている状態ですので、どれだけ我慢しようとしても、お金が手元に復活してしまえば、その楽しさを忘れられず、何度でも打ち続けてしまうわけです。

パチンコ・パチスロを本気で辞めたいなら、「負け以外の理由で辞めたいと思う心」が必要

私の体験上、パチンコ・パチスロを本気で辞めるためには、金銭的理由だけではなくて、そもそもパチンコ・パチスロの遊戯自体に対して「辞めたい」と思う心が必要になります。

たとえば、パチンコ・パチスロは1回やったことあるだけの人たちというのは、そもそもパチンコ・パチスロに楽しみを覚えなかったから、その後、二度と打たないのです。

【パチンコ・パチスロを1回やったことあるだけの人たちの特徴】
・1日中座りっぱなしで疲れた
・ヤニ(タバコの煙)がひどくて居心地が悪い
・店内の音がうるさくて耳も痛くなる
・他のコト(趣味)をやっている時間のほうが楽しい
・試しにやってみたけど時間の無駄と感じた
など

この時、「そいつらは勝ってないからだろ」と思う人もいるかもしれませんが、私の知人友人の例を挙げますと、「初めてのパチンコで収支プラスだったけど、あんまり面白くなかったから、それ以降は行ったことない」という人もいました。

そして、これこそが、パチンコ・パチスロを完全引退するために欠かせない、とても重要な情報となります。すなわち、「パチンコ・パチスロに楽しみを覚えない人は、そもそも打とうなんて思わない」ということです。

完全引退するために大事なことは「飽き」と「無関心」

パチンコ・パチスロをやってもハマらない人たちの理由をまとめると、下記の二点に集約されます。

1.パチンコ・パチスロ以上に楽しい趣味を持っている
2.パチンコ・パチスロをしても疲れるし楽しくないと思っている

パチンコ・パチスロを辞めたくても辞められない人というのは、結局のところ、「負けたから辞めようとする」というケースがほとんどです。

しかし、パチンコ・パチスロにそもそもハマらない人というのは、「つまらないからやらない」という理由なのです。

要するに、本当にパチンコ・パチスロを辞めたいと思うなら、「負けたから辞めよう」ではなくて、「飽きたし、つまらないからもういいや」という無関心の心境に至らないと、根本的な解決にならないのです。

「負けたから辞めよう」では「永遠に辞められない」

私がパチンコ・パチスロに大ハマりしていた頃の状況はこんな感じでした。

(負けたから)「辞めよう」と思う

(なんかの理由で打ち始めるようになり)辞められない。

(負けたから)「辞めよう」と思う

(なんかの理由で打ち始めるようになり)辞められない。

(負けたから)「辞めよう」と思う

(なんかの理由で打ち始めるようになり)辞められない。

以下、延々とループ

この頃、もちろん大負けをした際、「パチンコ・パチスロなんてつまらない。もう二度と打たない!」と思うこともありました。しかし、結局のところ、それは口先だけのことで、本当の意味では「パチンコ・パチスロに飽きていない状態」だったのです。

なぜなら、なんだかんだと理由をつけて、結局、「打ちたい」という気持ちが発生して、その欲求に負けて打ってしまっていたということは、少なからずパチンコ・パチスロに楽しみを覚えていたことの裏返しだからです。

つまり、動機がなんであれ、少しでも「打ちたい」と思う気持ちが沸き起こる人は自分はまだまだパチンコ・パチスロ自体の遊戯性に全く飽きておらず夢中になっている状態なんだと、自覚するようにしましょう。

結局、ここを自覚していないと、引退メンヘラは止まりません。「辞めよう」と思いながら、「辞められない」となって、永遠に打ち続けることになります。

すると、やがて、「激しい自己嫌悪感」と「思考停止」が起きてきて、最終的には「止まらないサンド投入」が習慣づいて、どんどん身を滅ぼしていきます。(通帳残高が底無しに減っていきます。)

というわけで、次の第三章では、私が「辞めよう」と思っても「辞められない」という、引退メンヘラ全盛期だった頃の体験談を紹介していきたいと思います。

続く!

ゴミクズ